「抗酸化効果」が高いビタミンはしっかりと摂る!
ビタミンはカラダの老化を止める栄養素です。健康の大敵である活性酸素と闘ってくれる物質を「抗酸化酵物質」と呼びます。体内で生成される抗酸化酵素はその代表的なものですが、食物から摂りいれる栄養素の中にも抗酸化物質としてはたらいてくれるものがあります。それがビタミンです。
ビタミンエース(ACE)は抗酸化ビタミン
ビタミンA、C、E、は「抗酸化ビタミンと言われ、活性酸素を無毒化するはたらきがあります。その抗酸化作用から、アンチエイジングやがん予防に効果があるとされ、まとめてビタミンエース(ACE)と呼ばれます。
- ビタミンAは ニンジン・ほうれん草・かぼちゃ・大根・豚・鶏レバー・ウナギなど豊富。
- ビタミンCは レモン・キウイフルーツ・イチゴ・ブロッコリー・ピーマンなど。
- ビタミンEは アーモンド・ピーナッツ・たらこ・スジコ・亜麻仁油・オリーブオイルなど。
抗酸化ビタミンは協力して働くことで効果がいっそう高まるので、いろいろな食材を混ぜ合わせて摂ることが大切です。
ファイトケミカルが「抗酸化物質」として注目!
近年、強力な抗酸化物質として注目を集めているのが「ファイトケミカル」です。ファイトケミカルは、植物が紫外線や虫などの外敵から身を守るためにつくりだす物質の総称のことです。色やニオイ、苦み、渋みなどの元になっているもので、抗酸化力だけでなく免疫力を上げるためや、ガンの予防、抗アレルギーなどに効果を示すものもあります。
ファイトケミカルは1万種あるといわれ、たとえばトマトのリコピン、大豆のイソブラボン、ほうれん草のルティン、ぶどうのレスベラトロールなど、色素に存在する抗酸化成分がファイトケミカルです。
イチョウは、2億5千万年前から地球に存在し「生きた化石」と言われています。その葉には十数種類のファイトケミカルがあり、なかでもギンコライドという物質はイチョウ特有の強力なファイトケミカルとして知られていますよね。
私たちは健康で長生きどころか若返り効果さえ期待できるファイトケミカルの恩恵を受けない手はありませんよ!
■ギンコライドとは・・・ ギンコライドはイチョウ葉に含まれる、最近注目されている成分の一つです。ギンコライ ドには、血小板活性化因子を抑える作用があることがわかっています。血小板活性化因子 は、血行障害の原因となる血栓(血液の塊)、アトピー性皮膚炎や花粉症などの原因とな る物質です。ギンコライドは、この血小板活性化因子の働きを抑えることで、脳梗塞の引 き金となる血栓を予防し、アレルギー症状を緩和させます。
オススメのファイトケミカル
とくにおすすめしたいファイトケミカルは、ケール・ブロッコリー・ほうれん草・ブルーベリーなどに豊富なルティン。ハワイ大学の調査によれば、フィジー諸島では、ほかの南太平洋諸島に比べ、肺がんがとくに少ないそうです。これはインゲン豆やほうれん草などルティンに富む野菜を摂っていることが際立って多いためとされています。
ルティンは、子宮ガンのリスクを下げると考えられており、さらに白内障、緑内障、加齢黄斑変性症など、目の病気の予防改善にも大きな効果があります。
トマトやスイカに多いリコピンもすぐれた抗酸化作用によって、動脈硬化やガンを予防し、美肌、美白をつくってくれます。
ニンニク・玉ねぎ・にら・らっきょうなどネギ属の野菜に含まれるアリシンというファイトケミカルは、ガンの予防、血栓の予防、改善に役立つほかエネルギー代謝に欠かせないビタミンB1の吸収率を高めるので滋養強壮にももってこいですね。ただ摂りすぎると溶血性貧血を起こす場合もあるので、生のニンニク1日ひとカケ、加熱したものなら2カケくらいが目安です。
また、リンゴにはプロシアニジン、ケルセチン、フロレチン、クロロゲン酸、エピカテキンなど、多くのファイトケミカルが含まれています。ケルセチンには強い抗酸化作用のほか、抗菌、抗ガン、抗ウイルス作用もあり、リンゴは果物のなかでその含有量がずば抜けています。
西洋に「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」ということわざがありますが、まさにそのとおり!食物繊維も豊富なリンゴを習慣的に食べていれば、医者も薬もはるかかなたに遠ざけます。
■体を若く保つ抗酸化力ORAC(オラック)値の高い食べ物
食物の抗酸化力はオラック値で知ることができます。オラック値とは、アメリカの研究者が発表した食品中に含まれる抗酸化物質の能力を表わす数値です。上の画像は野菜と果物のオラック値で参考にしてください。
酵素を大切にして食品添加物は避ける!
日本人は、年間4~8キログラムもの食品添加物を摂っていると言われています。食品添加物は食品の保存性を高めたり、色やにおいをつけたりするために使われるもので、その多くが薬と同じ化学物質です。体内に摂り込まれると、まず肝臓に運ばれて毒物として酵素に分解され、分解しきれなかった分が血液に乗って全身を回るのは薬と同じです。
つまり食品添加物はも強力な酵素阻害剤なんです。
食品添加物は、活性酸素を発生させ、ホルモンや臓器の働きを弱め免疫力を低下させます。アレルギーのもとになったり、体にたまって遺伝子の突然変異を引き起こし、ガンや先天性の異常の引き金になることもあります。
安全といわれて、何年も何十年も使われ続けたのちに、発がん性などが明らかとなって使用が禁止されている食品添加物の中にも、発がん性が指摘されているものも数多くあります。発色剤の亜硝酸ナトリウム(ハム・ソーセージ・ベーコンなど)、着色料の赤色2号(お菓子・清涼飲料水)、保存料の安息香酸ナトリウム(栄養ドリンク・清涼飲料水・マーガリン)、酸化防止剤のBHA(インスタントラーメン)をはじめ、書き出したらきりがないほどです。
現代の食生活で、インスタント食品、加工食品、ジャンクフードといった添加物がふんだんに使われている可能性が高い食品はなるべく食べない、食品を買うときは成分表示をチェックするなど、できることはありますよ。