睡眠 快適な眠りを得るための4つの方法
日々の生活の中で睡眠はたいへん重要で、心身の疲労回復をもたらすとともに、記憶を定着させる、免疫機能を強化するといった大切な役割を担っていますが、ここでは快適な睡眠を得るための環境に焦点を当て、寝床の明るさや色、温度湿度についてお届けしたいと思います。
1快適な睡眠 明るさ
■明るさとメラトニンの関係
明るいと眠れない人、真っ暗闇が好きな人まで好みはいろいろですが、一般に寝室は30ルクス以下がいいとされています。
明るすぎては睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が抑えられてしまうからです。まず重要なのは「暗くする」という事です。しかし、真っ暗闇も不安感をあおってよくありません。
30ルクスとは月明かり程度の明るさです。具体的にはベッドサイドのスタンド式照明の最も小さいオレンジ色の光くらいです。目はつぶっていても光刺激は脳に伝わりますので、照明は目線から外しておくのもポイントです。
睡眠は照明の光の影響を強く受けます。窓から街灯が差し込むような寝室の場合は、照明器具を使わなくともカーテン越しに感じられる明るさで十分です。
2快適な睡眠 湿度 温度
■適正な湿度は必須条件!!
部屋の中で心地良い環境を整えるためにまず温度調節を行いますが、そこで忘れてはいけないのが、湿度。最適な湿度の目安は、約45%くらいが適正だといわれています。30%以下だと低過湿で、50%以上だと多湿状態だと考えていいと思います。
湿度が低くて部屋の中が乾燥していては肌はカサカサになり、また、身体に影響するだけではなく、家屋の劣化につながることはあまり知られていないようです。
また、低過湿の場合、細菌やウイルスが繁殖しやすい状態にあり、インフルエンザなど風邪に感染しやすい状態になってしまいます。
適切な湿度を保つことは、私たちの身体の健康にとっても非常に重要な事といえます。
湿度が高すぎた場合は、部屋の中がカビやダニの餌食となってしまいます。特に木材家屋は気をつけなくてはいけません。
■体感湿度に注意!!
やっかいなことに実際の湿度と私たちが感じる湿度は体感が違うところです。その感受性は、年齢を重ねるごとに低下するといわれています。
人が最も快適と感じる湿度は約55%くらいといわれています。
気付かないうちに部屋の中が乾燥していたり、その逆で、多湿状態になっていることもあります、必ず各部屋に湿度計を設置し、マメに確認しておくことが、快適環境づくりには欠かせないことの一つです。
3快適な睡眠 音
■マスキング効果を利用する
光と同じように全く無音は不安感をあおり、快適な眠りを妨げることになります。
しかし、どんなに静かな場所でも必ず虫の音、風の音など、何かしらの音があるものです。
実験では音は40デジベル以下がいいとされ、これは深夜の住宅街の静けさに相当します。もし、あなたが何かの音が、気になって眠れないという場合には、ラジオや音楽を流して嫌な音から注意をそらすマスキング効果を利用しましょう。ただし、タイマーをセットして必ず90分程度で切れるようにしてください。
音が朝までずっと鳴りっぱなしだと、明け方の眠りが浅くなっている時に聴覚が刺激され目を覚ましてしまいます。
4快適な睡眠 色
■睡眠中に目に入らない色は快適睡眠に関係あるの?
そう思われがちですが、眠りに入る前、つまり快適快眠法入眠儀式の一つだと思っていただければいいと思います。その効果は就寝中に大きく影響します。
寝る前には必ず寝室に入るわけで、そのときにどの色を見るかということは、安眠と快眠に深い関係があります。
一般的に「青」などの寒色系は、精神集中、自立心の求心など気分を鎮静化させる効果があります。
安眠と色の関係でいえば“ベージュ”も、気持ちを落ち着かせる効果があります。 安眠と快眠のためには、家具類は茶系統で、カーテン、寝具、枕は青色系で揃えるのがおすすめです。
また緑も青色系に属するので、気持ちを落ち着かせる作用があります。 夏場には涼しげな ブルーやグリーンなど、寒色系の枕カバーやカーテンなどをうまく使うのも効果的です。
ピンク 情動豊かな状態・幸福感・ぬくもり
オレンジ 至福・依存
黄 解放感・希望・恐怖
緑 生命の再生力・誕生
青 精神集中・自律心の求心
紫 自己回復・神聖・自己治療
黒(紺) 暗い気持ち・蓄積・落ち着き