車の運転中の眠気を覚ますエクササイズ
自動車を運転中に、眠気のために危険を感じたことがある人は、実に8割にも上ります(パーク24調べ)。寝込んで事故を起こす前に、眠気を何とかしたい。だけど、すぐには車を止められない。そんなときには、運転中にもできるエクササイズがお勧めです。
イビキも減らす口の体操
場所によりますが「あくび」をするときは思いっきり!
単調な運転が続くと眠くなって、アクビが出ます。アクビが出ると、さらに眠気が強くなると感じる人もいますが、実はアクビには眠気を覚ます効果があります。
アクビをするときは、口を大きく開けます。口の周りの筋肉が引き伸ばされると、神経を伝って脳に電気刺激が届きます。この刺激によって、脳が目覚めようとするのです。
この原理をうまく使って顔の筋肉を伸ばしたり縮めたりすると、脳に刺激が伝わって目が覚めてきます。運転中に手足を動かすと危険ですが、顔の運動ならあまり問題にはなりません。顔の運動にはいろいろなありますが、なかでも「あいうべ体操」がお勧めです。
「あいうべ体操」は、福岡にある「みらいクリニック」の今井一彰院長が考案した、口の体操です。口呼吸をしていた人が「あいうべ体操」を行うと、鼻呼吸をしやすくなります。イビキをかく人の大半が口呼吸をしていますが、鼻呼吸に変わるとイビキが減ります。ですから、「あいうべ体操」を習慣化すると、眠気覚ましになるだけでなく、イビキが減って夜の睡眠の質も高まるのです。
あいうべ体操のやり方
「あいうべ体操」のうち、「あいう」は口の周りの筋肉の、「べ」は舌を突き出す筋肉のトレーニングです。
まず、口を楕円形にして、のどの奥が見えるまで大きく開き、「あ~」といいます。つぎに、前歯をむき出しにして、首の筋が浮き出るくらい口をグッと横に開いて、「い~」といいます。
「う」は口を閉じる筋肉の体操で、唇を尖らせて前に突き出して、「う~」といいます。最後の「べ」では、舌の付け根が引っ張られるくらい、思い切り舌を前に突き出して、「べ~」といいましょう。
「あ・い・う・べ」それぞれに、おおむね5秒間くらいずつかけて行います。体操を習慣化するなら、「あいうべ」の4つの動作を1セットとして、1日30セットを目安に行います。慣れるまでは、30セットを2~3回に分けて行ってもかまいません。もっと回数を増やしたいときには、1回30セットを朝晩や朝昼晩に行うとよいでしょう。