こどもの腹痛 子供のお腹が痛い時の対処法!
子供がお腹が痛いと訴えてきた場合、お父さん、お母さんはどのように対処していますか?一口に「腹痛」といってもその原因にはいろいろなものがあるので、対処するときには注意が必要です。今回は子供の腹痛の原因と対処法についてまとめました。子供が「お腹が痛い!」と訴えてきたときにはぜひ参考にしてください。
子供の腹痛で1番多いのは便秘!
子供の普段の様子をよく知っておくことが大切になりますが、腹痛のほとんどが便秘によるものです。この便秘は便やガスを出すことや、市販の浣腸でおさまります。子供がお腹が痛いと訴えてきたら、排便がいつあったか確認して、左側のお腹が痛い場合は便秘が原因です。
■反復性腹痛(周期的)
腹痛が少なくとも1カ月に1回(多くはほとんど毎日から週に1〜2回)、3カ月以上にわたって続き、生活の障害となる場合をいいます。病院で調べても異常がないことが多く、腹痛は胃腸の血流が悪かったり、副交感神経の影響で腸が活発になって、ガスが溜まるのが原因と考えられています。
原因は心因的なことが多く、心理的なストレスが加わると悪化しやすいので、登校前などに痛みを訴えることが多いと言われます。一度生活を見直し、きちんと睡眠が取れているかを確認することも大切です。
■嘔吐と腹痛(周期的)
体の機能が未発達な子どもはちょっとしたことでも嘔吐しやすいもので、嘔吐する前にいつもと違う行動がなかったか、発熱や下痢、頭痛などほかの症状はないかもあわせてチェックしてみてください。
※「子供が嘔吐する原因で最も多いのは感染症による胃腸炎です。感染症には細菌性とウイルス性があります。細菌性の感染性胃腸炎は集団食中毒などを指し、夏場に流行しやすいものです。一方、ウイルス性の感染性胃腸炎は冬場に流行しやすく、ノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスなどのウイルスが体内に入ることで起こります。それぞれ嘔吐と下痢を併発することが多いため、脱水症状に注意して経過を見ていく必要があります。」
■虫垂炎
いわゆる「盲腸」で、腸の一部である盲腸の先端にぶら下がっている「虫垂」という部位が炎症を起こす病気です。初めはみぞおち付近に痛みを感じた後、虫垂がある右下腹部に激しい痛みを感じます。
■腸重積
腸重積は重い病気で、2歳以下特に生後3~12ヶ月の大きめなお子さんに多い病気です。お腹が痛くて急に泣き出し、一度治まったように見えてもまた泣き、それを繰り返すうちに元気がなくなってきて、血便が出ることもあるそうです。腸重積は診断が遅れると手術が必要となるため、早めに病院を受診しましょう。
子供の腹痛の見分け方は?
小さい子供は自分でお腹の痛みをうまく表現することができません。腹痛を訴えてきても、症状だけで原因を決めるのは難しいですが、すぐに病院へ行くべきかどうかを見分けるくらいはできるので、参考にしてください。
■病院へいかなければならない腹痛
・時間がいつまでもかかり症状がどんどんひどくなって苦しみだす ・腹痛を繰り返すうちに元気がなくなる
・血便が出ている ・ 水分がとれずに顔面蒼白になっている
■様子を見て大丈夫な腹痛
・痛みを繰り返していても普段は元気そうにしている ・痛みの症状が一定で悪化することがない
・血便が見られない ・水分を摂取できている
「すぐに病院を受診すべき腹痛」が見られるときは虫垂炎や腸重積の可能性があるので、すぐに小児科を受診しましょう。また、「様子を見ても大丈夫な腹痛」の場合でも、数日経っても症状が改善しなかったり、高熱や咳などが悪化したりするときにはほかの病気の可能性も考えられるので、早めに小児科を受診してください。
子供の腹痛で市販薬は飲ませていいのか?
「子供が苦しんでいる姿を見るのはかわいそうだから」と市販薬を飲ませた方が良いかと考えるかもしれません。虫垂炎や腸重積などが原因でなければ、きちんと水分補給を心がけて様子を見ていれば腹痛や下痢などの症状は自然に治まります。
お腹を痛がってつらそうなときは自己判断で市販薬を使うのではなく、小児科を受診しましょう。医師に相談すれば、症状に合わせた薬を処方してもらえます。
日頃から子供の体調を観察!
子供の腹痛にはいろいろなものがあります。便秘のせいで顔面蒼白となるような腹痛も起こしますし、心因性で繰り返す腹痛もありました。
言葉でいえない赤ちゃんの場合は、少しでも早く腹痛に気づいて適切な対処をしてあげることが必要です。それには普段から子供の様子をよく見ておくことで、異変を察知することができます。ちょっとしたサインを見逃さないようにしてくださいね!