メンタルトレーニング スポーツや仕事の本番で強くなる10の方法
メンタルトレーニングはスポーツの世界で取り入れてることが多く「スポーツ心理学」に基づいています。意志、意欲、決断力などの精神力を強化するトレーニングで、スポーツに関わることだけでなく仕事面でも十分に生かせるトレーニングです。私たちの周りには、もの凄くメンタルが強い人がいます。けれども、その人に対して「そうなりたい」と思うのはいいのですが、ただやみくもにメンタルを強くするということではなく自分自身としっかりと向き合い知って「メンタルトレーニング」とは何かを理解し、メンタルトレーニングを行うことが大切です。
Contents
メンタルトレーニングとは?
メンタルトレーニングは、自分で自分のこころをコントロールする能力を高めることで、自分のこころをコントロールするためには、自分が今、どういう状態であるかを知り、課題を解決するためのトレーニングを行うこと。競技だけでなく、普段の生活の自身の感情や行動、身体やこころの状態や課題、こころと身体のつながりを知ることがこころをコントロールするための第一歩になります。
メンタルトレーニングの基本
メンタルトレーニングの基本はあなたの今の状況に集中することです。その場面において思いたくなくても過去を振り返ったりすることがありますが、難しく考えずに意識的に集中するのです。格好つけたりせず、今起きていることに、それだけに、時間を忘れるくらい集中するのです。体調管理をしっかりして、集中することへの阻害要因を排除して、あなたの今するべきことはなんですか?集中する癖をつけること!これこそがあなたのメンタルトレーニング対象です!
集中する時間を長くしていく
はじめは慣れないと、ちょっときつく感じられるかもしれませんが慣れてくれば「集中する時間を長くしていく」ことです。今この瞬間に集中すると、一度に多くのメンタルを鍛えることが可能です。また体調や気分に左右されたり邪魔が入ったりして細かなことで気になったりしますが、知恵と工夫で改善していきます。
慣れるにつれて、20分・30分・40分と長くしていく。10分伸びただけでも集中力が高まっています。集中している間は全神経を最大限に活用しているため、その時間は中身の濃い内容になっていますし、たった10分伸びただけでも、発揮できる結果はずいぶん変わります。慣れてくれば、1時間でも2時間でも、集中を続けることも可能になってきます。
メンタルの弱い人はどうすればいいのか
メンタルの弱い人は、失敗したときや人間関係をはじめとするさまざまなことから受けるストレスを深刻に受け止めてしまうために、仕事におけるパフォーマンスが低下しやすく、また、ここぞという場面や、高い目標を乗り越えなければならない時に結果を出しにくいというデメリットがあります。
とは言っても、「メンタルの強さなんて生まれつきのものだから改善できるわけがない」と思い込んでいる人も多く、メンタルを強くするための方法を実践している人のほうが少ないのが実状です。
しかし、実はメンタルというものは、「スキル」や「筋肉」と同じように鍛えることができるものなのです。ちょっとした5つの方法をこちら↓
- 1.考えていることや悩んでいることをノートに書きだす。(思いや考えはしっかり書くことで形として残る、書かないと消えてなくなるかただの空想にすぎなくなってしまう)
- 2.自分自身の思い込みに反論する
- 3.気づきの瞑想をする(嫌なことをいわれたり、失敗したときなど引きづらないために)
- 4.ストレスを発散する場をつくっておく
- 5.生活習慣を変える
いつまでも引きづらないために「メンタルは鍛えられる」ので、この5つのことを実践することで少しづつあなたのメンタルは強くなっていきます。
ワクワク(期待がふくらむ)する目標を設定する
あなたは今、明確な目標がありワクワクしていますか?仕事や練習が楽しくてワクワクしていますか?良い成績を残すビジネスマンやスポーツ選手は「ワクワク感」をもって取り組んでいます。最近はテレビのスポーツ番組でも「ワクワクする」とか「試合を楽しむ」ということばを耳にします。日本のメンタルトレーニングの第一人者である西田文朗さんは30年前メンタルトレーニングの指導を始めたころ、監督やコーチに楽しむことの大切さを訴えると、決まって、「そんな緩んだ気持では勝てません」と反論されました。けれど今はそんなことを言う指導者は少なくなり、トップアスリートの世界では流行語のように使われています。
ワクワクとは心の状態をあらわす言葉で喜びへの期待感で胸がときめくのですが、心臓の鼓動と関係していてドキドキして心拍数が上がったり下がったりしています。
「ドキドキ」と「ワクワク」は脳からの指令でこころの正体は脳なのです。
脳は自分がいだいたイメージを実現しようとする
たとえばサッカーのシュートでも選手の脳には、蹴り込んだボールがたどるコースのイメージがあって、そこへボールを蹴るためにはどう動けばいいかという、体のイメージが一瞬でつくられます。次の瞬間、脳はそのイメージを実現するために全身の筋肉を動かすのです。日々行われるシュートの練習でもそのイメージをしっかり焼きつけて体が確実に実行できるように日々訓練するのです。
ところがマイナスのイメージの思いにつかまり、脳が否定的になったとたんに肯定的なイメージをもてなくなってしまいます。キックの直前「無理かもしれない」と一瞬ひらめくだけで、ゴールネットを揺らすイメージは消えてしまいます。
ワクワク感は、喜びの期待であるから脳が最高の肯定的になっている状態です。うれしい喜びをもたらす最高のイメージが生まれ体の筋肉もスムーズに動きます。ベストのパフォーマンスはその結果可能になります。
上手に脳を使う人が仕事でもスポーツでも成功する!
どのように脳を使えば、もっと効果的に働くようになり、仕事やスポーツでの能力を高められるか!それを方法的に研究し、誰にでも簡単にできるメソッドにしたのがブレイン&メンタルトレーニング。私たちの脳の仕組みは意外にシンプルです。
メンタルトレーニングの成果を上げる目的として「生存脳」「感情脳」「思考脳」の大きく3つに分かれます。
■生存脳
脈拍や呼吸、血圧、体温などの生命活動を調整しています。あなたが激しい運動のあと、息が上がったり、心臓の鼓動が激しくなったり、脈拍が早くなったりするのも生存脳の働きです。首から頭につづく脊髄の上にある小さな脳ですがその小さな脳が必要に応じて、いろいろなホルモンを血液中に放出し、遠く離れた心臓や血管をはじめ、全身をコントロールしています。
ホルモンには体や脳に作用して引き起こす「ストレスホルモン」があります。大切な会議やプレゼンテーションや試合前のドキドキや緊張、あるいは「あがる」「頭が真っ白になる」という現象もこのホルモンの仕業です。
※ホルモン 内分泌腺(ないぶんぴつせん)から血液中に分泌される物質。微量で生理機能に著しい作用を及ぼす。
ただ残念なことに、生きるための脳は私たちの意志の力では自由にはたらきません。ですから、重要な交渉の場面や試合前のドキドキ感は簡単にはなくなりません。意志よりも感情に強く左右されてしまうのです。メンタルトレーニングが必要なのはそのためです。
■感情脳
感情という素晴らしいものを人はもっています、しかしそれは自分でコントロールするのが難しく非常に厄介なのです。あるプロジェクトが成功するのも決勝戦で勝ち優勝して喜びを感じ、意欲を掻き立て気力を充実させるのも感情脳の働きです。
けれどそういう働きだけなら問題はありません。しかし強い相手を前にして気弱になったり、ボクシングの格闘技なら「怖い」と感じたり、また練習を「つらい」「苦しい」と感じたり、知識やスキルを身に着けるための研修などで身につかず途方に暮れたりすることもこの感情脳の働きです。不安や恐怖、落ち込み、不満、イライラなどビジネスマンやスポーツ選手がいかんなく能力を発揮するうえで邪魔になるマイナスの感情も全部ここで生まれます。
一度発生すると、どんなささいな感情でも、ただちに生命脳につたえられます。逆に喜びや楽しさワクワク感などのプラスの感情があるときは悪いイメージやストレスがないので思い通りに体が動き分析力や判断力も冴えてきます。
■思考脳
思考脳は脳のイラストにある一番上の部分です。そこでは五感からくる刺激を情報として受け入れ、分析したり、判断したりしてデータとして記憶します。それをもとに目の前の状況に対して最も効果的な行動をとることが主な仕事です。よく「俺は頭が悪いから運動するしか能がない」と体育会系の部員がよく口にすることばですが、考え違いもはなはだしいことがわかります。脳の機能がよくなければ分析、判断も正しく行えないし、的確なイメージをつくりそれを実行することはできません。
私たちの脳は非常に大きな可能性があり、練習によっていくらでも行動脳は変えられます。繰り返し行うほど神経伝達のスピードが増し、正確になっていきます。
実行力は感情に左右される
脳の一番上にある行動するために働く行動脳の下にある感情脳に影響を受けやすいのです。脳の実行機能はコンピューターのように一定ではなく感情に左右されてしまうのです。なのでスポーツ選手の発揮能力は試合ごと場面ごとに大きく変わってきます。
プロ野球の試合で、なんでもないフライを外野手が落として与えなくてもよい点を取られ、立て続けにそのピッチャーはヒット打たれ負けてしまうことはよくあることです。
マイナスの感情に支配された感情脳は、ストレスホルモンをどんどん分泌し、行動脳の機能をダウンさせます。これをコントロールできなければ、ビジネスマンやスポーツ選手の能力は向上しません。
メンタルトレーニングの最も大切な要は感情脳です。
脳には感情を切り替えるスイッチがある!
ブレイン&メンタルトレーニングは感情脳をコントロールする方法ですが、しかし直接触れることも操作することもできません。そこでいろいろな難関が付きまといます。試合に勝つための日々の練習のとき「練習がつらい」「こんな練習はイヤだ」とか仕事での「やたらに長い会議がイヤだ」「上司と合わなくてイヤだ」など、このような気持ちは自由に変えられません。レギュラーになるためや、一つ上の役職に就くために、人の何倍も努力したいと思うのに、すぐ「たぶんダメかも」「どうせ俺なんて」という気持ちが湧いてきて努力したいという気持ちが鈍ってきます。
たとえば2ヶ月先に重要な試合を控えているのに、不安を抱えて弱気なっている自分をいくら反省をしても、そう簡単には強気な自分を取り戻せることにはなりません。
前のページの「メンタルが弱い人」で触れましたがこのようなモヤモヤした弱気になる原因は感情脳がそう感じているわけですね!それぞれ下の表のように書き出してみてください。
- ・練習内容に疑問をもっているので、いつもモヤモヤしている
- ・監督やコーチがいないと練習に身が入らない
- ・練習内容は素晴らしいのだが、集中できない自分がイヤだ
- ・試合でチームメイトがミスするとイライラしてしまう自分がイヤだ
- ・弱い相手と戦うとき気がゆるむ自分がイヤだ
- ・過去にミスした場面になると思い出して怖じ気づく自分がイヤだ
- ・プレゼンのとき大切な場面でうまく説明できない自分がイヤだ
- ・歓送迎会などで上司が気になって楽しめない
- ・プロジェクトで問題が見つかり、それに合ったアイデアが思い浮かばない自分がイヤだ
このようなことは、あなただけではなく世界レベルの選手や会社の人たちがみんな同じように悩み、何とかしたいと思いながら自分の心と戦っているのです。けれども、心との戦いはそううまくいきません。それを繰り返しているうちにだんだんつらくなっていきます。
自分のこころと悪戦苦闘するより、それを簡単にチェンジできればもっと楽しくもっとラクになるはずです。
脳を鍛えるには 感情の切り替えがポイント
私たちの心は自分のものであるのですが、自分の思うようにはなりません。しかしその自由にならないこころを上手にコントロールしているのがスポーツ界ではトップアスリートと言われる人たち。よく大リーグのイチロー選手が取り出されることが多いのですが、
「そりゃ、僕だって勉強や野球の練習は嫌いですよ。誰だってそうじゃないですか、つらいし、たいていつまらないことの繰り返し、でも、僕は子供のころから目標をもって努力するのが好きなんです。」
練習がつらい、練習が嫌いはほとんどの選手が味わう感情でしょう。しかしそのままでは脳が否定的なってしまうので、その感情をコントロールし否定的なっている脳を肯定的に切り替えなければなりません。
脳の切り替えスイッチ 扁桃核をコントロールする!
扁桃核は、「好き嫌いの脳」とか「快・不快の脳」と呼ばれていて、あらゆる物事に対してそれが自分の好きなものか嫌いなものか、あるいは快なのか不快なのか瞬間に感じて判断する機能をもっています。いままでのスポーツ心理学の研究で、私たちの感情はどれもこの扁桃核で感じることがわかっています。練習がキライでサボりたくなるのも、会社へ行きたくなくなるのも、この扁桃核の仕業です。
扁桃核が「不快」に入ると
- ・「どうしよう」「勝てそうにない」
- ・「困った」 「やばい」
- ・「つらい」 「いやだ」
- ・「できない」 「どうせ無理だ」
扁桃核が「快」に入ると
- ・「負けない」「絶対勝てる」
- ・「よっしゃ」「勝負はここから」
- ・「楽しい」 「ワクワクする」
- ・「できる」 「面白い」
- ・「好きだ」 「ありがとう」
この上の表のように「今日も練習か、イヤだな」「今日の仕事の交渉相手クセがあってイヤだな」「上司に叱られてばかりで落ち込んでいる」とか、このように好ましくない気持ちになっているとしたら、それはあなたの扁桃核が仕事での出来事や、練習の中で「不快」なものと判断しているからです。
扁桃核が不快になると、そのとたんに右脳も左脳も否定的に切り替わります。要はプラスのイメージがわかなくなり、プラス思考もできなくなってしまいます。
この扁桃核の反応をを自由にチェンジできたらどうでしょうか?「不快」になっている思いを「快」に切り替えられれば、監督や上司と練習やそのとき、その場の仕事が大好きになり、目標に対してワクワクして、この目標を絶対実現してやろうという気持ちになれるでしょう。
ではどうしたら扁桃核のスイッチを切り替えられるのでしょうか?
それは少しも難しくないのです。扁桃核のスイッチが「好き」「快」になるような肯定的な刺激を脳に入力するだけでよいのです。入力が変われば出力である「感情・イメージ・考え・行動」が変わっていきます。
脳は現実とイメージを区別できない
各種目の世界選手権のスポーツ番組やインタビューで、よく聞かれることに勝つアスリートは「負けず嫌い」の選手が多いことです。勝ったのは以前に負けていた選手に「打倒〇〇選手」とか「今度は絶対に勝つ」という思いが負けていた時のイメージを払拭してマイナスのイメージを消していたことが1番に上げられます。負けていた現実は1回だけだが、勝つイメージを植え付けることは何度も何度もインプットできるし、繰り返し行うことで扁桃核の判断が徐々に変わってくるのです。
メンタルトレーニング10の方法
1.プラスのデータをくり返し入力する
私たちの脳は繰り返し良い判断材料を扁桃核にインプットして脳を肯定的切り替えていきます。スポーツ界だけではなく、仕事の上でも同じで絶対に必要なものです。スポーツの世界では勝つのは一人ですがチームの中でも競争があり、ライバルに先を越されて落ち込むこともあります。落ち込んで否定的な脳になっても前向きに考えるのがプラス思考です。
- ・この失敗のおかげで次はうまくいく
- ・俺は強い!次は必ず勝てる
- ・ツイてる
など繰り返し肯定的な言葉を自分に入力してください。
2.イメージング
メンタルトレーニングをまったく知らない人は、頭のなかにつくったイメージが、体の動きと違ってきたり試合の場で理想のフォームを再現できたりすることが信じられないようです。でも人が行動するときはどんな場合でもイメージが先にあります。イメージングだけで、スキルがアップするわけではなく練習で体を動かすのは、脳からの指令を筋肉へ伝える道を図太くしスピードアップするためで、練習しなければ脳のイメージを素早くスムーズに伝わりません。
その練習がとても良いベストなイメージがあるとないとでは格段の差の成果が違ってきます。
3.リラクセーション
■呼吸法
呼吸法はリラクセーションの基本で、やりかたは難しくありません。以下の順序で行ってください。行うにはこころと体の状態に意識を向けることが大切です。
- 1.吸う:お腹がふくらむように鼻から息を吸い込みます。
- 2.吐く:お腹がへこむように口から吐きます。
- ※吐くときには、吸うときの倍くらいの時間をかけて、ゆっくり吐くことがポイントです。
- 3. 1と2を数回繰り返します。
4.サイキングアップ
サイキングアップは、試合にぴったりな集中・興奮状態にするメンタルコントロール法のことで、心のウォーミングアップとも言われています。高いパフォーマンスを発揮するには、リラックスしすぎても緊張しすぎてもいけないのです。近年の流行として、緊張は悪く、リラックスすることが良いことだという風潮がありますが、大切なのはバランスです。
ダッシュや縄跳びや、リズミカルな運動を繰り返し興奮状態にもっていくことや、憧れの選手になたイメージを頭の中に描き、またテンポの速い音楽を聴いたり、逆に緊張しすぎているときはリラックスできる音楽をオススメします。
5.フォーカルポイント 視線(注意の切り替え)
トーマス・シェリングが提唱した概念でシェリングポイントとも言われる。やるべきことが散漫になり、ミスが続いた時や観衆など試合に直接関係ない事柄に注意が向いた時に、短時間で注意や集中を切りかえるための技法です。
「視線が集中する場所」を言い、家や庭の設計に使われることが多い。仕事や練習で意味のあることで視線を向ける場所をあらかじめ決めることで効果を発揮する。
5.キューワードを使う
キューワードは、なにかひとつ切り替えのきっかけになるワードを自分で決めておいて、練習や試合で集中が切れてきたときに、そのワードを唱える方法です。
たとえば「よし…いいぞ」「やるぞ…」「絶好調だ」「ツイてる」「気分いい」「この1本に集中」など動作を決めるポイントや気合を入れるための言葉があります。
6.ボディ・ランゲージ
ボディランゲージの動作や態度、表情も脳から出力されくるもので、言葉は左脳を通してやってきますが、筋肉の動きは理屈抜きです。その分強力で言葉以上に脳に結びついています。
ためしにガッツポーズしてみてください。それだけで気が引き締まり「よし!」という気持ちになります。試合や仕事での大事な場面で弱気になってしまうのは、その現実が圧倒的な迫力で脳にのしかかってきます。ただガッツポーズするだけでは「扁桃核」の不快を快に変えることはできません。
なので、ボディランゲージを使うにはトレーニングが必要です。ガッツポーズの拳をつくって「勝てる」という暗示を自分にかける。毎日の生活の中でこれを繰り返し行っているうちにどんな苦しい状況でも「できる」「勝てる」と思うようになるのです。
7.メンタリティー 冷静さ
上の画像のタテ軸はパフォーマンスのレベルでヨコ軸は緊張、興奮度を示しています。右側に行くほど緊張が高まった状態で左側に行くほど、緊張感の失われた力の入らない状態になっています。真ん中の∩の部分にゾーンがあり、絶好調で体と心が一致している状態です。
「冷静」「ワクワク」「強気」この3つがベストパフォーマンスを可能にしている心理状態で、別々ではなく3つが同時に重なった形になっています。
8.メンタリティー ワクワク感
脳が一番よい力を発揮するうえで欠かせないのがこのワクワク感です。インタビューで活躍した選手が「楽しめました」「ファンのみなさんのおかげで勝てました」この言葉はまさにワクワク感の賜物ですね。プロ野球選手がホームラン打ち、またサッカーのFWがここからよく入れたなと、感じる、まさに目を見張るような素晴らしいシュートが決まったときの最高の喜びは「ワクワク感」がその選手に上書きされ、次の試合ではもっとすごいプレーに繋がります。
9.メンタリティー 強気
「冷静さ」と「ワクワク感」の次に大切なのが「強気」です。スポーツ競技は闘いですから、相手を圧倒するパワーがなければ試合には勝てません。実を言うと「今日は体が重い」や「今日は体のキレが悪い」「思ったように体が動かない」は体自体のコンディションより心のコンディションによることが多いのです。強気の闘志があり、体からほとばしるような状態で試合に臨むことがベストの状態です。
10.気を蓄える
スポーツ選手だけでなく、ビジネスマンも毎日の食事に注意し、十分な栄養を摂ることに心掛けていると思います。栄養が不足すると思考力や体力が落ちて、思うように動けないし良い案も浮かびませんし、故障や病気の原因になったりします。
体の栄養は十分ですが心の栄養は忘れていませんか?
では「心の栄養=気の蓄え」はどうしたら蓄えられるのでしょうか!たとえば、あなたの家のお風呂を掃除するとき、それまで使っていて汚れた水を流してブラシでゴシゴシと洗います。いままでためていたストレスや雑念をすべて忘れて「新しい気を入れるのです」。今まであった悪いことが頭に残っていたら「ワクワク」しようとしてもそれが邪魔になって「ワクワク感」は出てきません。
心を動揺させる雑念やストレスをなくして心が静かになることに神経をとがらせるのです。そうすると新しい「氣」がでてきます。
忘れる⇒リラックス⇒集中力
このことをしっかり頭に入れて取り組んでください。
大谷翔平
大リーグエンゼルスで大活躍の大谷翔平選手。そのなかで目標達成するためのマンダラチャートが話題になっていますが、正式には「オープンウインドウ64」と言うそうだ。中学のリトルリーグ時代はあまり目立った活躍はなく、花巻東高校に入学してこの頃から「オープンウインドウ64」を真剣に書き始めた。
オープンウインドウ64
このオープンウインドウは大谷翔平選手が1年生のときに書いたもので、花巻東高校の佐々木監督は野球だけでなく「礼儀」や「時間管理」「清掃活動」などの「心づくりの指導」にもっとも力を入れている。また強豪の高校野球チームは優れた選手をそれぞれ県から集めるが、そのようなことはしないで1から育てるという教育方針を貫いている。
原田隆史
大谷翔平選手の「オープンウインドウ64」は原田隆史先生の目標ノートがベースになっています。原田先生によると、大谷選手のボジティブな行動力と思考は毎日欠かさない日誌だそうです。またこの表の中心に「ドラフト1位指名8球団」を置き、まわりの8個のマス目にそれに関連する項目を書く。
「コントロール」「キレ」「変化球」「160キロ」「運」「メンタル」「人間性」「体づくり」を原田先生は基礎思考と呼んでいるそうだ。
目標は、基礎思考の項目だけでは叶わないので、基礎思考それぞれに関連のある具体的行動を8個ずつ描いていきそれを「実践思考」言う。
テーマに関して「基礎思考」の項目が8個、それぞれを「実践思考」で8個考えるので、合計64個の目標に関連する具体的な行動が揃うことになり「オープンウィンドウ64」と呼ばれている。
ある少年野球の監督がこのシートに興味を持ち、チームの少年野球の子供たちに配ると、今まであいさつや掃除、道具の整理を好まなかった子供たちが、急に整理整頓をしだし、あいさつを元気よく始め、家庭でも靴を揃えるようになったそうです。このように大谷選手の大リーグの活躍は、子供たちにも好影響をもたらしています。
おすすめサプリ HMBプロテイン18000
HMBは正式に言うと「β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸」です。必須アミノ酸の一種であるロイシンを材料として体内で生成される物質で、筋肉中のタンパク質の分解を阻害する効果があります。また厚生労働省でも推奨されている成分でその内容を記載している一文が、『日本人の食事摂取基準(2015 年版)』でも報告されている。
※ロイシン⇒分岐鎖アミノ酸 (BCAA) と呼ばれる一種で、筋肉の健康を支える重要な役割を果たします。 またホエイプロテインを形作る大切な部品で、これが筋肉の成長を促すパワーの源と考えられています。またタンパク質構成アミノ酸で、ヒトはロイシンを合成できないため、ヒトの必須アミノ酸の1つに数えられる。幼児では生長、成人では窒素平衡に必須です。